一般病棟に移って、やれやれと思っていたところに、回診の医師から「MRSAに感染 しています。」 MRSA について調べてみると、感染経路は医療従事者の手指を介する接触感染や、医療器具を介した間接感染などと書いてあった。最悪の場合、死に至ることもあるともあったので、とても心配した。
結局、発症することはなく、一般病棟に移って1週間目(11月28日)に、退院の運びとなった。(輸血した場合、こんなに早くは退院できないようである。)
諸先生方、看護師の方々へのお礼にまわった。そして、医師会病院の先生方によって、この事例は、日本麻酔科学会(正式名称は定かではない。)に論文として送られた。
また後日、私が予備校で教えた学生から直接聞いたのだが、妻の事例が、医学部の講義で
扱われていたと聞いた。
退院してからも、最初のころは半年おきに、迫田院長先生に予後をみていただいていたが、「本当は死んでいたんじゃがな。奇跡だった。」私に向かって「このことを本にしなさい。」と会うたびに話しておられた。
最後に忘れていたが、最初の病院では、胸のシートベルトの打撲と頭の打撲を調べてくささったが、結局妻の一番の原因は、腹部のシートベルトが、よじれていて事故のはずみで
脾臓破裂になっていたのだった。それからは、シートベルトのよじれにも気をつかうようになった。
先生は60半ばで院長を退かれ、迫田晃郎クリニック(鹿児島中央駅から徒歩5分)
を開業された.(現在は荒田町に移転され、娘さんが院長であられる。)
ので、挨拶にお伺いした。お元気そうであった。