無輸血手術その4(不安の中で検査結果を待つ)

この病院の院長先生は、鹿児島で名医と謳われ有名な先生だった。それで県内各地から、大勢の患者さんが診療に通ったり、手術後のケアにも訪れている。それでこの日も待合室大変混雑していた。待合室で待っている間は祈りに集中した。

看護師の方から、頭のCTと胸のレントゲンの検査が終わったとの連絡があったので、ふたたび、二人のベッドの横に座った。午後2時を回っても担当の先生は現れなかった。オペで忙しいのかなと思った。午前は診察、午後にはオペもあると聞いていたからだった。

待っている間、娘の方は、みるみる体調が回復してきているように感じられた。

しかし妻の方は、徐々に体調が悪くなっているのではと危惧された。

医師が検査結果を見て下さったのが、3時過ぎだった。

固唾をのんで医師の説明を聞いた。「脳のCTの結果も、胸部のレントゲンもお二人とも異常ありません。入院の必要もないので、帰っていいですよ。」

その担当医の言葉を聞いて、私はホット肩をなでおろした。

「よかった、よかった」と心でつぶやき、神に感謝した。

しかし、妻の体調の悪さが気になったので、「妻が痛そうで、具合が悪そうなのですが」と聞いてみると、胸をシートベルトで強打しているので、しばらくは痛みが引くまで日数がかかるでしょう。」とのことだった。

それで帰り支度を始めようとしたが、それにしても妻の様子が尋常ではなさそうだった。

車まで歩いて行けそうにないので、ある兄弟にワゴン車を頼み、30分位、その車の到着を待って、皆で。寝たまま車に運んだ。その時までには3名くらいの姉妹たちも、病院に駆けつけてくださっていた。(私たちエホバの証人は仲間の信者のことを、兄弟姉妹と呼ぶ)