集中治療室15日間

集中治療室15日間

無輸血手術その2(救急隊員へのお願い)

「救急車を呼んでいるなら行き違うぞ」「何を私はしてるんだ。」 妻が来てほしいと言ったものだから、そちらに向かおうと直線的に考えてしまっていた。理性が十分に機能していなかった。 冷静に考えることができるように、時間はいくらか進んでいた。 まず...
集中治療室15日間

無輸血手術その1(事故のいきさつ)

悲劇というのは何の前触れもなく起きるものである。その日、1997年11月6日は、朝からよく晴れていた。 私は、いつものように朝8時過ぎに出勤し予備校で数Ⅲの授業中であった。 いつもは教室に携帯電話は持っていかない(学生が気が散る)のだが、そ...